連結財務諸表

連結財務諸表って、簡単なようで難しいですよね。大きな会社になると連結対象会社が何十社、何百社となりますが、ここまで来ると連結財務諸表作成システムを入れて作成する必要があると思います。ただ、ここまで大きな会社って日本にある連結財務諸表の作成を要する会社全体で見るとおそらくごく一部ですよね。

法的に、連結財務諸表を作成しなくても良い会社でも、グループ全体の業績を把握するために連結財務諸表を作成した方が良いと思われるグループも多数あります。おそらく法的には連結財務諸表の作成は不要で、管理上で連結財務諸表を作成した方が良いような会社は、Excelシートで一度連結財務諸表を作成してしまえば、比較的簡便にその後も業績管理ように作成するとができると思います。また、連結財務諸表作成システムってシステムごとにものすごい癖があるんです。システムを開発した人の癖がシステムにかなり反映されてしまうのではないかと思われます。そのため、連結財務諸表をシステムを用いて作成している会社の監査に行くと、そもそもそのシステムの連結修正仕訳の癖を理解するために時間を要することになります。下手をすると、よく理解しないまま監査をしているチームだと、本当のところその仕訳で良いのかどうかわからずに、前期と同じ仕訳が発生しているから問題なしとしてしまうケースも散見されます。このような場合に、新しい連結会社間の取引が発生すると、その仕訳で良いのかどうかよくわからずにとても検討に時間がかかるというような事態に陥ることになります。

連結財務諸表をExcelで作成する場合には、一般に見読可能な仕組みとなります。Excelで連結財務諸表を作成する場合、基本的には、会計データを所定の場所に貼り付ければ、そのデータが連結精算表に反映され、連結損益計算書、連結貸借対照表が作成されるというExcelであれば、基本的には、システムと大きな違いはないと思います。連結修正仕訳部分にも、定型的な取引については、所定の情報を入力する欄に数値を入れれば、連結修正仕訳は自動で作成され、連結精算表へと反映されるという仕組みを作ることはそれほど難しくありません。VBAやマクロを使わなくても、皆さんが比較的利用することができるExcelの関数のみで半自動の連結財務諸表作成Excelシートを作成することは可能です。

また、連結キャッシュ・フロー計算書もそれほど難しくなくExcelの関数を利用して作成することは可能となります。変にお金をかけずにExcelを利用して連結財務諸表や連結キャッシュ・フロー計算書を作成することをIPOの会社や子会社が両手で足りる数しかないような企業集団の上場会社にはおススメです。